木陰にネコが一匹(平成25年12月10日)

この寒い風の中、木陰にネコが

一匹、じっとうずくまる。

何をしているのだか。

室内には人間のかっこうをしたネコが

一匹、ストーブの前にうずくまる。

辞書を広げて、難しそうな顔つき。

しかし実際には辞書と戯れているのだ。

七草の次に七癖。

七草と七癖とは隣り合っていても何のつながりもない。

辞書の言葉の並びは無意味そのもの。

意味を集めているのに、出来上がったものは

無意味だなんて。

けれども、実用とは何の関係もない、

その無意味さはまるで木陰にたたずむネコの

ように自由だ。