美術鑑賞

 京都新聞の記事に興味深いものがあった。7月11日夕刊の「現代のことば」というコラムだ。立命館大学教授で、美学芸術学の神林恒道(かんばやし・つねみち)氏が書かれている。

 美術館の入場者の数がこのところ、減少している。どんな対策が望まれるか? 小・中・高の生徒には、美術の実技のほか、鑑賞することを教育してみよう。こういった内容である。

 私は美術鑑賞はけっこうまめにしてきた方だ。実技はさっぱりだけれど。

 高校世界史の本を読むと、各時代のいちばん最後はいつも美術史で、写真付きだった。「ミロのビーナス」だって、ボッティチェリの「ビーナスの誕生」だって、「モナリザ」だって、小さな小さなサイズの写真だった。

 そんな教科書の写真鑑賞から始まって、美術館鑑賞へと興味が発展した。

 今思うことがある。日本の名画といわれるものが見られるインターネット美術館を作ることだ。各地の美術館や美術大学に集められていて、ときどき、公開される絵画や彫刻がある。それらをいつでも見られるのなら、なんとすばらしいだろう。

 文章とちがって、複製しようがないから、著作権にもふれないと思うのだが、どうなのだろう?