北海道開拓記念館(2020年6月18日)

北海道にしては暑い夏の日

神戸から来た両親と北海道開拓記念館に行った

園内を一通り見て歩き

ベンチで一休みしていると

園内を回遊する馬車が通りかかった。

ろばが引いていた。

「ろばがかわいそうやな」

父が言った

ろばが馬車を引くのはあたりまえに

見える光景だった。

動物愛護などには何の関心もない父だった

カサブランカ(2020年6月16日)

晩御飯のメニューに困ったら

カレーを作るように

詩が書けなくなったら

花を歌えばいい

最近になって訃報を知ったという

亡妻の友人から

フラワーアレンジメントが届いた

カサブランカを中心に

白い花々でまとめられていた

毎日水やりをしていると

つぼみだったカサブランカが

ひとつ、またひとつと花を開いていき

薄緑色のさやが開くと白色に変わっていく

その変化を見ていて2週間が過ぎた

最後のつぼみが開いて、もうじき

茶色になっていきそうだ

その変化は人の命のうつろいのようにも

見える

13歳のときに知り合ったという友人は

今ごろ思い出をかみしめていることだろう

北国の冬の校庭で

雪合戦に遊び興じた

少女の日々の思い出を