広くないうちだった
せまいうちだった
ある日、友達の家に行くと
部屋の隣に部屋があり
そのまた隣に部屋があり
広いうちだった
帰宅すると余りの狭さに目がくらみそうになった
それでもきれいに片づけられ
よけいにせまさがめだった
お気に入りの場所が
あった
洗面所だった
そこへ行き、泣いた
いつも泣きたくなると
洗面所へ行き、鏡の前で
泣いた
父に叱られて悲しくなり
洗面所に向かった
勉強をみてもらっているのだが
わからないことを叱られ
がまんができず悲しくなる時
洗面所に行き、泣いた。
泣いたあとはまた机にもどり、
今度はなんだか、気持ちが晴れ晴れとして
さっきまでわからなかったことが
わかるのだった
小学生のあの頃の日々