ああもう年末、今年が終わる
終わったとたん、新年が始まる
こういうのは終わりとか始まりじゃなくて
単なる区切りなのではあるまいか
時が一本の糸のようなものなら
糸は途切れ目なくずっとずっと続いていく
そんな糸に引っ張られて
われらもずっとずっと続いていく
ある日、われらの糸は断ち切られる
もういいんだ 終りにしようぜ
ああもう年末、今年が終わる
終わったとたん、新年が始まる
こういうのは終わりとか始まりじゃなくて
単なる区切りなのではあるまいか
時が一本の糸のようなものなら
糸は途切れ目なくずっとずっと続いていく
そんな糸に引っ張られて
われらもずっとずっと続いていく
ある日、われらの糸は断ち切られる
もういいんだ 終りにしようぜ
娘とふたり向かい合って夕食をとっていた
はてしない時をさかのぼり
『小さなユリと』
という名の詩集を思い出した
幼い女の子を育てる男が書いた詩集である
シュミーズを洗い、パンツを洗いと
歌う
もし私の娘がユリと同じ年頃なら
きっと私も作者黒田三郎と同じように
娘に夕飯を食べさせ、風呂に入れ、
寝かしつけるだろう
目の前の娘は二十歳も越えた年頃なのだが
私にとってはユリと同い年の女の子に
重ねたほうがしっくりとくるものがある