気分が沈んでいく
ものうい空の下
どうでもいいことに
時間をさくに限る
なぜか
studio
という単語が気になり
辞書をめくる
study
student
みな同類の言葉であると
辞書は言う
英語もドイツ語もイタリア語も
studioを
使うんだよ
気分が沈んでいく
ものうい空の下
どうでもいいことに
時間をさくに限る
なぜか
studio
という単語が気になり
辞書をめくる
study
student
みな同類の言葉であると
辞書は言う
英語もドイツ語もイタリア語も
studioを
使うんだよ
風は神がおこすものと
信仰されていたころ
雷もまた神がおこすものと
信仰されていた
いつしか信仰が薄れゆき
木枯らしが数えられるものとなり
下界の現象とみなされる
本当は今も神が風をつかさどる
道端を
庭の片隅を
吹き抜けて現われわたる
今朝の青空
木枯らし1号の吹いた今朝
神がいたるところに満ち満ちていた
あれがほしい
これがほしい
そんな貪欲さはないつもり
けれど
愛されたい
好かれたい
そんな貪欲さがわたしの中には
ある
それが夜ごと日ごとに
襲いかかる
人ってみんなこんなだろうか
学校へ行くと
天真爛漫な生徒たちに
見抜かれてしまう
一日
家にいて
飼い猫とじゃれていたい
さっきから椅子に座ったり
立ち上がって歩いたり
するとかなしくなってきた
うつむいみたら
足が見えていっそう
かなしくなってきた
この足はどこへも歩いていけないのだ
今度は上を向いてみた
天井が見えるだけ
おもしろくもないし
ますますかなしくなってきた
上を向いて歩こう
だなんて
かなしくて かなしくて
今のわたしにはできっこない
足元に飼いウサギがまとわりつくので
しゃがんで背をなでてやった
ふうわりとやわらかで
わたしの心がなでられているみたい
たまたまテレビをつけていたら
ブラタモリという番組で
高知の町を案内していた
江戸の城郭がどんなだったか
遺跡を見せていた
その美しさ、その秩序が
ありありとわかる番組であった
城郭を残しながら
その周囲に
新しい街並みを作っていく
そんな考えはなかったのだろう
堀をふさぎ、橋を埋め
アスファルト道路を張り巡らし
美しいとは言えない今日の姿を
作り出した
どれほど嘆こうと
二度とは戻らない城の町が
想像に中に立ち上がる
宿題をしていた頃があった
なぜ宿題というか
こんなことは考えたことはなかった
ともかくやりさえすれば
よかった
大勢いる中では
宿題をしない子どもたちがいる
それは大変だ
小学生の低学年なのに
宿題をしないのは
大変だ
将来が決まってしまうようなものだ
口先と要領と冗談に紛らわすことで
生きていくことになるのだろう
学校の中で
宿題をさせてしまい
帰宅したら
自由に時間を使えるようにしてあげないと
こんな子どもたちは
救われない
何になりたいの?
こうきかれて
あるこどもは
おさるさんになりたい
と答えた
また別の子は
桐生選手みたいに
早く走れるようになりたい
と答えた
高望みさえしなければ
何になりたくても
かまわないよ