朝、目覚めたら、外は真っ白の雪景色。
メジロはみかんが好きだ。
どこからか飛んできて、見つけるのだ。
おいしそうに、楽しそうにつついている一羽の
少し離れたところにもう一羽がいた。
冬は繁殖期なのでつがいで行動するのだ。
ひとしきり、つついて2羽はどこかへ飛び去った。
朝日が空高く昇り、雪がとけるころ、
みかんを食べに戻ったメジロは
偶然いあわせたネコにとらえられてしまった。
朝、目覚めたら、外は真っ白の雪景色。
メジロはみかんが好きだ。
どこからか飛んできて、見つけるのだ。
おいしそうに、楽しそうにつついている一羽の
少し離れたところにもう一羽がいた。
冬は繁殖期なのでつがいで行動するのだ。
ひとしきり、つついて2羽はどこかへ飛び去った。
朝日が空高く昇り、雪がとけるころ、
みかんを食べに戻ったメジロは
偶然いあわせたネコにとらえられてしまった。
30日ほどの間に
思わず外にうかれ出るような晴れの日が
あった。数えてはいないけれど、3日か4日。
風なし。空は青。雲はくっきり。陽ざしは暖か。
冬の美しさはこうなんだ、と言わんばかり。
そんな日にはピクニック用のシートを取り出して
野原に広げて寝ころんでみたい。
と思う間もなく
冷たい風がふきはじめ、落葉樹には
落とす葉はすでに1枚もない。
1月が去っていく。
来年も1月はめぐってくる。
今年の1月は2度とやって来ない。
去りゆく今年の
1月の背中を見ながら
名残を惜しんでいる。
リオ・デ・ジャネイロは
ブラジルの首都。
元々の意味はと言うと、
リオは「河」
デは「の」
ジャネイロは「1月」
だから直訳すると「1月の河」
英語では
1月は January ジャニュアリィ。
ポルトガル語では
1月は Janeiro ジャネイロ
たしかによく似ている。
Jaは国によって、「ジャ」と
言ったり、「ヤ」と言ったりする。
ドイツ語では
1月は Januar :ヤヌアール
そこでなんだが、ドイツ語ふうに
リオ・デ・ヤネイロ
と言うと、これはなんだか
おかしな響きになってしまう。
9つの日が一つ、一つ過ぎていった。
今夜が最後のお正月休みの夜になった。
来年も正月は来るけれど、
この正月はこれかぎり。
さようなら、お正月。
小さな石のそばは枯葉のふきだまりになっている。
そこに葉をのばした水仙。
葉のあいだには花のつぼみをつけた茎が
今にも伸びようとしている。
花が開いたら、寒風にゆられながらも、
咲き続けるのだ。
あれはまだ楓に葉がついていた頃のこと。
紅葉の枝越しに飛行機雲がふたつ見えた。
西へ向かうのと東へ向かうのが交差している。
嵯峨の空は飛行機の通り道だ。
あいにくきょうは風は冷たく、空には雲が
広がり、飛行機は見えなかった。
あのときから長い時間が過ぎ去った。
時計とカレンダーの時間で測ると
10年、20年、もっともっと長い時間が
過ぎ去った。
けれども、心の中の時計では、
ほんの昨日の出来事だったように
思われるのだった。
こじんまりとした校舎の2階の、
こじんまりとした教室。
朝1時限目の授業が終わって、2時限目の
授業の始まりを待つ間。外廊下に出ると、
陽ざしはぽかぽかと暖かく、誰かと誰かが
話し合っている。